2010/8/20 金曜日

モンゴルに秋がやって来る

filed under: みかみ — mikami @ 9:25:43

温暖化または異常気象の影響
砂漠化の進むモンゴルでこの夏は雨の降り過ぎによる被害が多かった。ロシアでは現在、猛暑が続き森林火災が止まらない。穀物輸出禁止例が出た。ウクライナのチェルノブイリ付近では放射能を空中に巻き上げる森林火災を「放射能火災」と呼んでいる。放射能の塵を国境を越えて撒き散らすほどのことになっているとフランスなど西欧各国は懸念を表明している。恐ろしい。人が生きることとそのための快適さを得る手段エネルギー。禍根を残さずに協調できること。人と自然を大切に。
モンゴルでは急速に秋がやって来ている。夜間は6度〜12度。昼間は21度〜31度。向こう一週間の気温予測だ。相変わらず寒暖の差が激しい。昨日エルデネットに行っている森永先生と話すチャンスがあった。「寒くて大変!厚着の用意をしなくちゃだめよ」と防寒対策を切に言われた。

第13回モンゴルチャリティツアー
明日から第13回モンゴルチャリティツアーに出発なのだ。孤児院の子どもたちを連れてハラホリン方面へ行く3泊4日の草原の旅を組み込んでいる。草原の夜は星が美しいだろう。しかし、相当寒さも厳しいだろう。6月に行った時は緑の絨毯だったが、草原はもう茶枯れて来ているようだ。子どもたちは元気でいるだろうか。牧民はこの冬の寒さの対策をしているだろうか。世界は廻り続けている。
子どもたちと遊ぶ

09年夏の子どもたちと

2010/8/10 火曜日

天災と人災を超えて

filed under: みかみ — mikami @ 12:01:16

ただひたすら美しい。
モンゴルではあっという間に夏がやって来て、今は秋の気配を感じるようになっているという。ウランバートルの街路樹もやや黄葉し始めているらしい。この冬史上最大のゾドZudの被害に見舞われたモンゴルは、600万頭とも800万頭とも言われている家畜が死滅した。春から初夏にかけてはかつてない豪雨に祟られ「雨をもたらす客人はいい人」などと言ってはいられないほど水の被害も出た。一方、草原は色とりどりの花々と緑の絨毯に覆い尽くされ自然を謳歌していた。ただひたすら美しい。モンゴリアンブルーの蒼空と緑の草原。夢の中のようだ。

草原の花

 

これからは知恵と人柄で世界を征す
そして、世界は各地で異常気象の影響をもろに受けている。干ばつで穀物被害が深刻化しているロシアは、この夏、異常な暑さで小麦が育たず慌てて年内の穀物輸出禁止例を発した。米国はリーマンショックの尾を引いている最中、メキシコ湾原油流出事故で自然環境、社会生活に多大なダメージを受けている。ミシシッピー河口付近は小麦など穀物の集積積み出し港となっているため今後の米国の食料事情も不安視されている。天災と人災。地上の人口が爆発的に増え、水がない、食料が不足している、エネルギーを巡って戦争だ、になり兼ねない情況に突き進んでいる。そしてしかし、人類の叡智はおだやかにそれらを超えて行かねばならない。モンゴル高原から発し世界を征した遊牧騎馬民族が、その後草原の砂漠化と貧困、遊牧業の衰退を一身に引き受け文明の経過に晒されて来た。だからこそ、捨てられた子どもたちの支援と草原の再生を根底に「水と食とエネルギー」を世界に向けて発現しなければならない。弓と馬で征した世界をこれからは知恵と人柄で世界を凌駕することを願う。

川

2010/7/25 日曜日

鉱物資源の乱開発とゾドZudの被害は家族の解体をもたらす

filed under: みかみ — mikami @ 21:01:13

ここ数年モンゴルは鉱物資源の開発に湧いている。
国土の5割以上に当たる土地の開発権利の譲渡をしてしまい、国家安全レベルを揺るがすとしてライセンス供与を中止するという事態にもなっていた。資源開発による豊かさの追求は、そのやり方により結果は著しく異なるものになるだろう。
そんな2009年暮れから年明けにかけてモンゴルは未曾有のゾドに覆われた。ゾドZudとは、家畜が厳しい冬を越せずに春にかけて大量死することを言う。公的機関の発表によると国土の89%、17県175ソム(群)をゾドZudが直撃した。97000人もの牧民が被害を受けた。650万頭の家畜の死滅は過去最高の被害数だろう。被害総額は3600億ドル。自給自足系モンゴルの遊牧民はこのゾドの被害を全身で受け止め満身創痍の状態に突入した。大自然とともに生き、家畜とともに生きて来たモンゴルの遊牧民たち。世界の物質文明の消費経済に警鐘を鳴らし、人が生きるとは何?自然とともに生きるとは何か?と問い続けて来た持続可能な社会形態を2千年以上もの間続けて来た遊牧スタイルが鉱物資源の乱開発と異常気象の猛威の中で消えるかもしれない。それは史上、人間的なものの誕生とその歴史の所産である世界遺産と言われるべき貴重な源泉が失われることに等しいのではないだろうか。

ティムーレルの子どもたち


深刻な貧富の格差はモンゴルの個々の家族の解体を促進する。
3家族に1家族が貧困と家庭内暴力に晒されている。8家族に1家族が婚姻に寄らない共同生活をしている。離婚による世帯を養う女性の数が増加している。より良い生活を求めるため外国に出稼ぎに行く若い世代が増えている。離婚、家庭内暴力、酒浸り、貧困は子どもたちの健やかに育てられ、学び、保護される環境を著しく侵害する。先進国の社会福祉政策の名の下に隠れてしまいがちな暗い部分が途上国に表出している。24時間で地球は一周する。ネット情報は昼夜を分たず飛び交う。日本とモンゴルの共通の未来を見詰め、同時代に生きる共感をこそ追求したい。

 チンギスハーン像

 

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